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2026年8月21日から韓国知識財産処が「疎通型協議審査」制度を試験運営する。出願人は、審査官が出願発明を完全に理解して審査を行うのか、明細書のみでは伝えられなかった出願発明の技術的本質を審査官に直接説明できる機会はないのか、疑問を抱くことがある。今回の「疎通型協議審査」制度は、このような出願人の疑問を解決するために設けられた。従前も協議審査制度は存在していたが、以下で今回の「疎通型協議審査」制度にはどのような差異があるのか詳細に考察する。
1. 従前の協議審査制度の概要
出願は、一般的に1人の審査官の検討により審査結果が導き出される。しかし、多様な技術が組み合わせられた融複合技術においては単一の審査官の観点のみでは技術の全貌を完全に捕らえ難いこともある。したがって、知識財産処は、このような融複合技術に対しては3人の審査官が共に意見を交換しながら審査する方式である協議審査制度を運営してきた。これは審査官1人の意見よりは各技術分野の専門家といえる審査官3人が合意によって審査するほうがより正確な審査結果を導き出すことができるためである。
2. 「疎通型協議審査」と「従前の協議審査」との比較
今回実施される「疎通型協議審査」は、出願人が直接申請して行うことができる。すなわち、出願人と審査官が直接対面して意見を交換する「面談」制度と、3人の審査官の協議により審査結果の正確度を高める「協議審査」とが結合された形態とみることができる。すなわち、出願人は、「面談」による迅速かつ正確な意見交換の利点と「協議審査」による集団知性の活用の利点の両方を利用することができる。今回の「疎通型協議審査」制度と「従前の協議審査」制度を比較すると下表のとおりである。
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NO
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項目
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疎通型協議審査
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従前の協議審査
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1
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導入時期
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2026年8月21日
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2019年11月に融複合技術審査局の新設と共に導入したが、審査積滞により2023年から縮小して運営
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2
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開始の主体
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出願人による申請
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審査官による職権判断
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3
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審査対象の選定方式
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出願人が必要時に申請した出願
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審査官が協議の必要性を認めた出願を選定
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4
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申請手続
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特許路(韓国知識財産処の電子出願ポータルサイト)を通じた申請および提出→面談申請および情報提供→補正案レビュー申請
(従前の補正案レビュー申請時に「審査官3人の協議審査申請」を選択)
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職権進行で別途の申請手続は不要
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5
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申請時期の要件
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1次意見提出通知を受けた後、補正案レビューを申請する出願
(補正案レビュー制度と連携運営)
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該当事項なし
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6
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申請対象出願
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制限なし
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融複合技術関連の出願
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7
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手数料
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無料
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無料
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8
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申請要件
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① 3人の協議の必要性が認められること
② 代理人が参加すること
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該当事項なし
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9
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非対面進行の有無
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画像会議または電話面談可能
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該当事項なし
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10
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審査制限の有無
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年間総500件、出願人1人当たり年間5件以下
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該当事項なし
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3. 「疎通型協議審査」の活用戦略
次のような場合、「疎通型協議審査」制度を活用してみることができる。
(1) 多数の技術が融合しており、書面のみでは当該発明の説明に限界がある場合
(2) 意見提出通知に対して書面のみではその対応が難しい場合
(3) 審査官が発明内容に対する異見がある場合、他の審査官を通して当該審査官の異見を解消する必要がある場合
(4) 審査官に発明の核心内容を正確に伝達する必要がある場合
(5) 海外出願前の重要な出願であって、綿密な権利範囲の設定が必要な場合
出願人は、1次意見提出通知を受けた後、補正案レビューを申請した上で「疎通型協議審査」で協議する補正案を事前に提出し、「疎通型協議審査」の結果に応じて最終補正書を提出すればよい。今回の制度は、米国特許出願の拒絶決定不服審判で行われる理由補充前協議請求(Pre-Appeal Brief Request for Review、PABRR)とその軌を同じくするものと言える。すなわち、米国では出願人の理由補充前協議請求により担当審査官、監督(supervisor)審査官および主任(primary)審査官の3人で構成された審査官協議体が事前検討を行うが、「疎通型協議審査」もその趣旨の側面では同じであるとみることができる。
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