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製品包装デザインの法的保護の可能性および不正競争行為の判断基準
-ソウル中央地方法院(2023ガハブ72583(2024.09.06.言渡)不正競争行為差止請求の訴え-
弁理士 李慶淑

1. 事件の概要

原告A社は、1992年から「C」というメロン味のアイスクリーム製品を製造・販売してきた会社であり、当該製品の包装に薄緑色のベース色と特定のデザイン要素を使用してきた。被告B社は、2014年頃「D」というメロン味のアイスクリームを発売し、原告の製品包装と類似する色とデザインを使用した。

A社製品包装(本事件包装) 

B社製品包装(被告包装)

(ハングル:メロナ) 

(ハングル:メロンバー)

これに対し、原告は、被告の上記のような行為は消費者に広く認識された商品標識に該当する本事件包装を模倣したものであり、i)消費者に商品出処の誤認・混同を招き(不正競争防止および営業秘密保護に関する法律、以下、「不正競争防止法」第2条第1号(イ)目)、ii)本事件包装の識別力や名声を損傷する行為に該当し(同法第2条第1号(ハ)目)、iii)原告の相当な投資と努力の成果を侵害する行為に該当する(同法第2条第1号(ワ)目)と主張しつつ、被告の製品包装使用差止および当該包装の廃棄を求める訴訟を提起した。

2. 法院の判断

イ.本事件包装の商品標識として周知性の獲得有無-不正競争防止法第2条第1号(イ)目および(ハ)目の不正競争行為の該当有無

商品包装に使用することができる色は制約的であり、特に果物味の製品の場合は当該果物の色を使うことが一般的であるため、薄緑色をメロン味のアイスクリームの包装に使うことは、特定の企業が独占することができない要素であり、需要者が色のみで出処を認識することも難しい。また本事件包装の製品名の強調方式、包装形態、デザイン要素(製品名の配置、果物イメージの配置、英語文言、縞柄など)は、全て一般に使用される方式であって、独創的なものとみることは難しい。したがって、本事件包装は、取引者や需要者に特定の出処の商品であることを連想させるほど差別的特徴がないため、国内で広く認識された商品標識とみることは困難であり、不正競争防止法第2条第1号(イ)目および(ハ)目の不正競争行為に該当しない。

ロ.不正競争防止法第2条第1号(ワ)目の不正競争行為の該当有無

原告が主張する本事件包装の差別的特徴(ベース色、包装紙模様および製品名の配置、メロンの写真など)は誰でも自由に利用することができる公共領域に属するため、「法律上保護する価値がある利益」とみることは難しい。また本事件製品の財産的価値を形成する核心的な要素は、本事件製品そのもの、または「C」という商品名であり、本事件包装であるとはみなし難い。したがって、本事件包装は、不正競争防止法第2条第1号(ワ)目で規定する「成果など」に該当しない。

ハ.むすび

したがって、本事件包装は、そのもののみでは顕著に個別化された商品標識として周知性を有するようになったとみることは難しく、不正競争防止法第2条第1号(ワ)目の成果などに当該すると認められないため、原告の請求を棄却する。

3. 示唆点

今回の判決は、製品包装の法的保護の可能性に対する法院の厳しい判断基準を示唆する。特に、公共領域で広く使用されるデザイン要素は、特定の企業が独占することができず、製品包装が保護を受けるためには単なる色、フォント、配置のみでは不足し、明確な識別力と独創性が必要であることを示唆する。したがって、企業は今後の製品包装デザインの保護を受けるためには、単なる色や形式的要素を越える明確なブランドアイデンティティーと差別化を強調する戦略を設けることが重要であるとみられる。

上記判決は第1審判決であり、第2審が進行中であるため、結果は変わることがある。